2020.04.21 15:00
7月からコンビニのレジ袋も有料化、その前に知っておきたいこと
知らぬ間に人間もプラスチックを食べているって本当?

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世界で問題になっている海洋プラスチックごみ。

年間800万トン(ジャンボジェット機5万機相当の重さ)のごみが海へ流入し、今も増え続けているといいます。このままだと2050年には、海の中の魚よりもプラスチックのごみの方が上回るという予測です。

クジラや魚など、死んだ海洋生物のお腹からプラスチックごみが発見されているのを知っていますか?

ビニール袋やペットボトルのようなわかりやすいごみだけでなく、回収不可能なマイクロプラスチック(5mm以下の細かいプラスチック)はとくに深刻な問題だといいます。私たち人間も、魚たちが飲み込んだプラスチックを間接的に食べているからです。海外のある研究では、8人中8人の糞便からプラスチックが見つかっています。

マイクロプラスチックには有害化学物質が吸着していて、生物の生態系に及ぼす影響が懸念されています。便利で安いモノを選びつづけてきたツケが今になって回ってきたということでしょうか。
<参考:環境省 / プラスチックを取り巻く国内外の状況>


そこで、日本の脱プラスチックについて知るとともに、一人ひとりが環境のためにできることは何か考えていきます。

2020年7月1日からプラレジ袋が有料化

暮らしに必要なものをあらためて考えてみると、プラスチックを含まないものを探す方が難しいかもしれません。よく使うものだとパソコン、スマートフォン、クレジットカード、歯ブラシ、化粧品などがあります。

そして、日本では買い物をすると過剰包装されているのも問題です。世界的に見て、日本の脱プラスチックは動きが遅いといわれています。イギリスやフランスをはじめとする先進国はすでにプラスチックレジ袋を禁止しており、中国もレジ袋を2022年まで、外食産業の使い捨てストローを2020年末までに使用禁止にする計画です。

【日本のプラスチックレジ袋有料化の取り組み】

〇 開始日
2020年7月1日から全国で一律にスタート

〇 対象
すべての小売店(買い物した商品を持ち帰るためのプラスチックレジ袋)

〇 対象外
・1 クリーニングの袋
 (小売りではなくサービスのため)

・2 プラスチックのフィルムの厚さが 50 マイクロメートル以上のもの
 (繰り返し使えるため)

・3 海洋生分解性プラスチックの配合率が 100%のもの
 (土壌などの自然環境で生分解されるため)

・4 バイオマス素材の配合率が 25%以上のもの
 (焼却時に二酸化炭素の発生を抑えられるため)

<出典:経済産業省 環境省 / プラスチック製買物袋有料化実施ガイドライン>

レジ袋を有料化した大手スーパーは、8割以上の人がレジ袋を断り、エコバッグを持参する人が増えたそうです。自分にとって損か得かで行動を決定するのが人間。有料化により、「プラスチック削減」があたり前の考え方として根付くことを期待します。


ネット通販より実店舗で買う方がエコ?

みなさんはネットショップと実店舗、どちらで買い物をすることが多いでしょうか?

私は時間を有効活用できたり価格の比較がしやすい便利さから、ネットショッピングを利用することが多いです。しかし、脱プラスチックについて調べていくと、ネットショッピングは環境にやさしくないことがわかりました。

食材もネットスーパーを利用して購入しているのですが、プラスチックとの付き合い方を考えるとさまざまな矛盾があることに気がつきました。

たとえば、環境への配慮を売りにしている有機野菜。すべての商品がプラスチックでパッケージされ、傷をつけないためのプラスチック緩衝材がたっぷり入った状態で届きます。商品が届いて開封したら、まずは大量のゴミを捨てることからはじめるのです。これでは環境への配慮があるとはいえません。


どんな通販でも段ボールの封をするテープや緩衝材、包装など多くのプラスチックが使われており、梱包資材のすべてが紙、というショップは少ないです。よく洋服が包まれている不織布の袋もポリプロピレンというプラスチックの一種で、手触りや見た目では判断しづらくなってきています。

今回のプラレジ袋の有料化は持ち手のついた袋が対象で、ネットショッピングの際の梱包資材は対象外です。プラスチックの削減のためには、ネットショップよりも実店舗で購入する方がよいでしょう。

私自身、荷物は最小限に抑えたいと思っていたため、これまでエコバッグを持ち歩く習慣がありませんでした。この有料化をきっかけに、少し自分を変えてでも生活から出るゴミそのものを減らす意識をもち、環境のためによい選択と行動をしていきたいです。まずは、レジ袋を断ることからはじめてみようと思います。


この記事のまとめ 

✔︎ 小さくて回収不可なマイクロプラスチックは、海洋生物だけでなく人間の体も侵食している。

✔︎ 
このままでは2050年に海の魚よりもゴミの方が多くなる。

✔︎ 2020年7月1日からプラスチックレジ袋が有料化、全国で一律にスタート。

✔︎ 買い物した商品を持ち帰るための持ち手がついた袋が対象。環境にやさしい材質の袋や用途によっては対象外の場合もある。

✔︎ ネットショッピングの梱包資材はプラスチックが多用されている。実店舗で買った方がプラスチックの削減ができる。

(執筆:佐藤志乃)

今回のコメンテーターからのご意見
春田行夫(はるた・いくお)
日本自然科学写真協会員、日本写真芸術学会員。『オオヨシキリの子育て(22世紀アート)』『イカルチドリの子育て (22世紀アート)』他の著者。

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今日では陸地も海洋でも至る所で目に入ってくるのはゴミ問題です。このことについて考えてみたいと思います。 1970 年代、我が国では高度経済成長政策によって、科学技術の発達と経済拡大政策により、産業経済は急速に発達し、国民はよく働き欧米並みの暮らしができるようになりました。

しかし、その過程では色々な矛盾が噴出したのも事実です。所謂太平洋ベルト地帯は工業化しましたが裏側では、公害問題が発生して、各地で訴訟問題も起こったのです。現在に至っては格差問題、少子高齢化問題、働き方問題等々国民が安心して暮らしていく上でも、新しい難問が山積していると思っています。


私は自然環境問題に関心をもち、海岸や川・河川敷に出かけて野鳥の生態や、昆虫・蝶の生態をデジタル画像で記録し、自然観察をしています。最近は気象変化による集中豪雨は河川の氾濫、増水は記録的な大災害に見舞われ、海岸や河川敷には大量のゴミが流れつくのです。日本の伝統的な美しい風景は汚れ、川は汚濁しているところもあります。

繁殖期の野鳥はビニールの紐やビニール袋の端切れなど利用して巣作りをする種もいるのですが、時には悲しい出会いもあります。このゴミ問題や海洋マイクロプラスチック問題等々は、本腰をいれて抜本的な国の指導と生産規制と責任を明確にして、国民運動化しなければ解決しないと思います。ゴミになる原因、材料の規制と責任、罰則などの条件整備は避けて通れないと思っています。学校での教育や市民教育などあらゆる取組みが必要になっているのではないでしょうか。

環境省という役所が立派に機能して、環境改善に成果を発揮することを期待しています。グローバル化の言葉は世界市民が平和で健康的な文化的生活を営むことだと思います。いま、ゴミ問題に対する指針と実行が必要です。
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 公害という言葉は対象が広くなり今は特別な言葉ではありませんが、私がテレビカメラマンをやっていた1970から80年代は家庭や工場からの廃液による川や海の汚染、工業地帯の煙突からの煤煙、車の騒音と排気ガスによる大気汚染などによって多くの人々の身体が蝕まれ犠牲者も多く出ました。これらは「公害」という言葉で大きな社会問題となりました。その後地球温暖化や自然災害など地球規模に広がっています。

およそ50年前、私はインドとネパールへ取材に行きましたが、インドでは私たちが持つセロテープやボールペン、使い捨てライターなど石油化学製品を驚きの目で見ていました。近年の日本は経済の成長によって衣食住の生活環境が満たされていますが、一方で大量の食品ロスや捨てられたペットボトルやレジ袋などプラごみが海に溜まり、有害化し魚を通して人体に入るなど公害の質も様々に変化し増えています。

レジ袋の有料化は必要ですが一枚3円とか5円ではなく、無駄税と名付け50円くらいにするべきだと思います。そしてその税金を徹底して清掃の費用として使い、環境のクリーン化を目指すべきです。そうすることで国民の意識も変わり、買い物袋やマイボトルなどが当たり前になり一挙両得、かなりの効果があるのではと思います。

費用が安いとか便利だとか人間の身勝手な自己中ではなく、みんなが安全に暮らせる環境を常に意識することが大切だと思います。
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