暮らしに必要なものをあらためて考えてみると、プラスチックを含まないものを探す方が難しいかもしれません。よく使うものだとパソコン、スマートフォン、クレジットカード、歯ブラシ、化粧品などがあります。
そして、日本では買い物をすると過剰包装されているのも問題です。世界的に見て、日本の脱プラスチックは動きが遅いといわれています。イギリスやフランスをはじめとする先進国はすでにプラスチックレジ袋を禁止しており、中国もレジ袋を2022年まで、外食産業の使い捨てストローを2020年末までに使用禁止にする計画です。
【日本のプラスチックレジ袋有料化の取り組み】
〇
開始日
・2020年7月1日から全国で一律にスタート
〇 対象
・すべての小売店(買い物した商品を持ち帰るためのプラスチックレジ袋)
〇 対象外
・1
クリーニングの袋
(小売りではなくサービスのため)
・2 プラスチックのフィルムの厚さが 50 マイクロメートル以上のもの
(繰り返し使えるため)
・3 海洋生分解性プラスチックの配合率が 100%のもの
(土壌などの自然環境で生分解されるため)
・4 バイオマス素材の配合率が 25%以上のもの
(焼却時に二酸化炭素の発生を抑えられるため)
<出典:経済産業省 環境省 / プラスチック製買物袋有料化実施ガイドライン>
レジ袋を有料化した大手スーパーは、8割以上の人がレジ袋を断り、エコバッグを持参する人が増えたそうです。自分にとって損か得かで行動を決定するのが人間。有料化により、「プラスチック削減」があたり前の考え方として根付くことを期待します。
ネット通販より実店舗で買う方がエコ?
みなさんはネットショップと実店舗、どちらで買い物をすることが多いでしょうか?
私は時間を有効活用できたり価格の比較がしやすい便利さから、ネットショッピングを利用することが多いです。しかし、脱プラスチックについて調べていくと、ネットショッピングは環境にやさしくないことがわかりました。
食材もネットスーパーを利用して購入しているのですが、プラスチックとの付き合い方を考えるとさまざまな矛盾があることに気がつきました。
たとえば、環境への配慮を売りにしている有機野菜。すべての商品がプラスチックでパッケージされ、傷をつけないためのプラスチック緩衝材がたっぷり入った状態で届きます。商品が届いて開封したら、まずは大量のゴミを捨てることからはじめるのです。これでは環境への配慮があるとはいえません。
どんな通販でも段ボールの封をするテープや緩衝材、包装など多くのプラスチックが使われており、梱包資材のすべてが紙、というショップは少ないです。よく洋服が包まれている不織布の袋もポリプロピレンというプラスチックの一種で、手触りや見た目では判断しづらくなってきています。
今回のプラレジ袋の有料化は持ち手のついた袋が対象で、ネットショッピングの際の梱包資材は対象外です。プラスチックの削減のためには、ネットショップよりも実店舗で購入する方がよいでしょう。
私自身、荷物は最小限に抑えたいと思っていたため、これまでエコバッグを持ち歩く習慣がありませんでした。この有料化をきっかけに、少し自分を変えてでも生活から出るゴミそのものを減らす意識をもち、環境のためによい選択と行動をしていきたいです。まずは、レジ袋を断ることからはじめてみようと思います。