【後編】ご近所とのちょっとした会話、どんな話題がいい?
地方に移住すると都心の人づきあいとは違い、ご近所と直接顔をあわせて話す頻度が高い。会話をするとき、ジェネレーションギャップのあるご近所住民とどんな話をしたらよいかわからないという人がいる。
自分のプライバシーに関わる話には抵抗があり、他人の噂話に巻き込まれるのもツライ。どんな話題だと適度な距離感が保てるのだろうか?岩手県在住・髙橋堅悦さん(第32回地上文学賞受賞作家)は、農村で暮らす際の会話のコツを教えてくれた。
農村にはいろいろな
行事やスポーツ大会があります。
地域の人から声をかけられたらできるだけ拒否せず、
応援だけでも参加してみてください。
スポーツの話題は、
年齢や立場に関係なく楽しめます。
とくに、地元出身のプロ野球選手について話すと
盛り上がると思います。
見知らぬ土地で新しい人間関係を築くことにストレスに感じる人もいるかもしれない。しかし、田舎暮らしにご近所づきあいは欠かせない
高齢化が進んだ社会では、助け合うことでコミュニティを維持しているからだ。積極性と適度な距離感のバランスがよい人間関係をつくると、山島さんはいう。
会話をするときに、
個人名ではなく屋号で呼び合うことがあります。
これは、顔と名前が一致するまで
少し大変かもしれませんが、
屋号で呼び合った方が親しみを込められます。
理解しようとすること、これが地域に溶け込むコツです。
【屋号とは】
家の特徴(ご先祖の名前・家業、家の方角・立地、家紋など)をもとにつけられる呼び名例:〇〇屋、〇〇家 など
屋号の由来はその家の歴史に関係があるので、地域の歴史を理解することにもつながる。地域を愛していこうとする姿勢を見て、嫌な気持ちになる人はいないだろう。
記事のまとめ
〇 地域行事をすべて無視すると孤立する。町内会とは適度な距離感で付き合い、必要な情報を集める場として参加するのもあり。
〇 移住者コミュニティとつながっておくと、相談ができて心強い。
〇 スポーツの話題は人を選ばず通用するので便利。
〇 屋号を知ることで家や地域の歴史を理解できる。
(企画・執筆:佐藤志乃 / 企画・制作:一条恒熙)