2020.08.07 17:00

アフターコロナで芸術鑑賞は変わる?
支援や予防を考えながら、また劇場・博物館に行こう



商店街でオンライン、テイクアウトはじめました。

4月7日。新型コロナウイルスの感染拡大により、政府は緊急事態宣言を発令した。しかしその1か月前から、自粛を開始したのが、文化芸術分野だ。劇場・美術館をはじめとする発表の場は、たくさんの人が密閉した空間に集まる。ライブハウスで集団感染が発生したことも影響し、こうした場が感染拡大につながるとみられた。

中止になった公演や展覧会は多く、チケットの払い戻しを経験した人も多いだろう。ひとつの発表に向けて大勢の人が頑張っていたことを考えても、心が痛い。アーティストや作品を発表する場で働く人びとが、収入がゼロになった話も耳にする。

またユネスコによると、2020年時点で博物館は約9万5,000館あり、90%が新型コロナウイルス感染症の影響で閉館しているという。さらに、10%以上は再度開館しない可能性があるとされる。動画配信などで、「バーチャル博物館」を開催する施設も増えた。作品解説や音声ガイドもインターネット上で楽しめるようになったが、「そろそろ本物を観に行きたい」と考えている人もいるのではないか。

5月25日に緊急事態宣言が解除され、芸術鑑賞の場が再開していくなかでも、感染への不安は続いている。久しぶりに芸術鑑賞がしたいと考える私たちに何ができるか、考えていく。


再開する芸術への支援は私たちにもできる?

アーティストやイベントの運営を仕事とする人々は、フリーランスも多い。イベントの中止により、収入がゼロになってしまった人たちを助けようと、政府は560億円(一部、スポーツを含む)の令和2年度第2次補正予算額案を出した

支援策の概要
  • 標準的なフリーランス:20万円程度の活動費支援(動画配信などの活動に積極的な者は、150万円まで応募可能)
  • 小規模団体:150万円までの活動費支援
  • 中・大規模団体向け:150~2,500万円程度の事業支援(小規模団体も応募可)
  • コロナ後の新たな市場開拓(動画・体験コンテンツ)
  • 文化施設が負担したキャンセル料への対応
  • 文化施設の再開支援
  • 最先端技術を活用した鑑賞環境等改善
  • 子どもたちの文化芸術鑑賞・ 体験機会の創出

また私たちにできる支援として、中止になった公演のチケットを払い戻しせず、寄付できる制度が創設された。主催者にその旨を伝え、「指定行事証明書」「払戻請求権放棄証明書」を必要書類と共に確定申告することで、税優遇が受けられる。

緊急事態宣言は解除されたものの、人びとの感染予防意識が変わらず高まっている現在は、活動再開のための支援がメインとなっている。行きたいイベントが中止になった・応援したいアーティストがいる人は、鑑賞の場に行く日を想像しながら、自分にできる支援にも目を向けてほしい。


予防しながらの鑑賞で気をつけることは?

緊急事態宣言の解除を受け、美術館・博物館は営業をはじめている。参考として、国立美術館の再開日は以下の通りだ。

感染予防や、人が密集しない・換気のされた環境をつくることが求められ、施設はさまざまな工夫で、感染を予防している

劇場・博物館で行われる感染対策の例
  • 日時指定の予約制・人数制限
  • 来場者の検温・マスク着用
  • 従業員の健康管理
  • 座席の間隔を開ける
  • 展示室の床に2メートル間隔でシールを貼る

もともと日本の博物館・美術館の展示は、メディアで大きく宣伝されているものに話題が集まり、作品の前で立ち止まれないほど混雑する傾向にある。とくに開演初日・最終日、メディアに取り上げられてすぐは注意が必要だ。レジャー施設などと同様に、休日・祝日も人が多い。時間の取れる人は平日や、午後からの利用を考えてみよう。曜日を決めて、18時以降も開館する美術館もある。気になる美術館の営業時間を調べてみよう。

また「久々に美術館の雰囲気を味わいたい」という場合は、メディアに取り上げられていない美術館・博物館がおすすめだ。大型展にはない好きな作品が飾られている、あるいはいつか行こうと思っていた近所の美術館に、足を運んでみてはいかがだろう。

まだ不安も大きいが、動画などの配信により、自粛生活のなかで芸術分野の新たな需要や可能性が生まれた。さらに混雑を避ける工夫によって、ゆったりとした環境で鑑賞できるようになる、という考えもある。悲観的にならず、できる支援をしながら、新しい芸術鑑賞の形を楽しもう。


この記事のまとめ 
  • コロナ太りなど、ストレスと生活リズムの乱れが、現在の健康における課題
  • 食生活を見直し、バランスのよい食事を心がける
  • 予防に気をつけながら、1回30分程度の続けられ運動を取り入れる

(執筆:林幸奈)

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