伝統や自然の価値がすり減っている!? インスタ映えよりも大切な、未来へ残したい感性とは。
最近の大学生たちは、どこに出かけるかインスタグラムを中心に決めている。写真を撮ることを前提として出かけるからだ。タグやスポットで検索してみると、若者にとって雑誌のモデルよりも気軽にまねしやすい一般人のおしゃれな写真であふれている。
しかし、インスタグラムの普及は、ワクワクする情報をわたしたちに提供してくれる半面、さまざまな危惧を生む。情報を受け取る側がアプリのフィルターによって被写体の繊細さやリアリティが塗りつぶされた写真を見ても、表面上の良さしかわからない。観光地などで投稿するための写真を撮って満足している人が多いことから考えると、もっと深いところにある、その土地や自然が持つ本物の良さにどれだけ目を向けているのか疑問である。
情緒あふれる自然や歴史ある神社仏閣などが、伝統の価値をまったく知らない人たちに消費され続けることが恐ろしい。このままではこころに潤いを与える価値観や感受性が失われていくだろう。
四季や伝統を愛することはこころを育むことであり、人生の豊かさの象徴だ。何度時代が変わっても今に残っているものには必ず魅力があり、そこには未来をつくるためのヒントが隠れている。
そこで今回は3人のゲストから話を聞き、人生を充実させるためのヒントを考えていく。