『家族に相談できないあなたへ』
死にたいほどツライ悩み、どうしたらいい?
第一章
会社倒産で金なし・家なしからの再生、1万人以上をみた占術師
37歳で起業後、47歳で倒産を経験した白澤伯典さん(インド密教占術師、霊視・気のパワー術師)はいう。
会社が倒産してからの1年ほどは、一生分の苦悩を凝縮して背負った感じがします。金なし・家なしでした。
毎日悩んでいても仕方がないので就活をはじめましたが、なかなか思うように行かなかったです。
そんなとき、たまたま新聞で求人広告を見て受けたコンピュータ会社に採用してもらいました。
また、ダメもとでお願いした信用金庫から融資が受けられるようになり、経済的に苦悩する日々からやっと解放されました。
現在は、在職中に知り合ったインド密教の占い師から術の伝授を受け、占術師として郡山に開業しています。
過去の経験から、自分も一人でも多くの人に救いの手をさしのべたいと思ったのがきっかけです。
占術師は悩みを取り除く手助けをしてくれる存在で、話を聞くプロである。
悩みを相談したいと思っても、家族や友人など、関係が近い人ほど言いにくいこともあるだろう。
もし死を考えるほど苦しい状況ならば、自分はだれになら話せるか考えてみて欲しい。そこからどうするかは、本人が決めることだ。
※うつなど病気の場合は病院での適切な治療が必要です。
第二章
生きやすくなるために「空想」が必要なワケ
自身を空想家と名乗り、独創的な宇宙観で詩を綴る日髙昭紀さん(自営業)は、自分の身の回りで起きる出来事との距離感が大切だという。
私たち人間は、宇宙という人の領域を超えた神のような存在に生かされているといえます。
うまくいかないことがあっても、「自分はダメな人間だ」と卑屈に思う必要はありません。
自分に変えられないことがあるのだと事実を受け入れて悟ると、生きることが楽になるでしょう。
こだわりを捨て、あるがままを尊重する考え方が、日本の「禅」と似ている。
「禅」とは
〇仏教の修行法のひとつ
〇精神を集中してありのままの自分を受け入れること
〇自分の中身を空にすると悟りが開く(=仏になる)と言われている。
他人と自分を比べるときに目的意識があればいいのだが、ただ単に他人や過去に執着を続けると心が疲れてしまう。シンプルに生きる意識を持とう。
シンプルな意識は生き方に時間と余裕を生み、新たな創造意欲が湧いてくる。
日髙さんは、人生を豊かにする価値が空想にはあるという。
生きている自分を実感する場面は人それぞれちがいます。目の前の苦しみと一旦距離をとり、空想に浸る時間も大切です。
「自分と向き合いすぎないこと」が、自由にのびのびと生きるコツなのかもしれません。
ここで、空想と妄想は似ているようで異なるということを伝えたい。
〇空想
① 現実にはありそうにもないことをあれこれ頭の中で想像すること。
② 類義の語に「想像」があるが、「想像」は何らかの根拠に基づいて新たな物事を思い浮かべる意。
それに対して「空想」は現実を離れて気ままに物事を思い浮かべる意。
〇妄想
① 精神が対象の形態にとらわれて行う誤った思惟・判断。妄想分別。
② 根拠のない誤った判断に基づいて作られた主観的な信念。統合失調症・進行麻痺などで特徴的に見られ、その内容があり得ないものであっても経験や他人の説得によっては容易に訂正されない。
<出典:三省堂 / 大辞林 第三版>
空想が多いと、「現実逃避なのではないか」「病気なのではないか」と不安に思う人もいるだろうが、否定的にとらえないで欲しい。
1日の終わりや疲れてしまったとき、自分だけの世界に浸ると、心が調和しバランスがとれる。他人の世界ではなく、自分の世界を生きる大切さも考えていきたい。
まとめ
〇
思い悩んだとき、自分がだれになら話せそうか考えてみよう。家族や友人以外の第三者だと話しやすい場合がある。
〇
自分には変えられないことがあるという意識を持ち、あるがままを受け入れてみよう。自己否定する必要はない。
〇
自分の悩みと適度な距離感を保つと心が調和する。バランスを取るための方法を身につけよう 。
(企画・執筆:佐藤志乃 / 企画・制作:一条恒熙)