知らないことを学んでいくと知識が身につくだけでなく、同じような問題に当たったとき、自分で解決する力がつきます。またたくさんの知識や考え方に触れることで視野が広がり、そこから自分の考えが身につくのです。
専門的な知識や学力をつけることは、行きたい学校やなりたい職業など、目標を叶える手段にもなります。学校でたくさんの科目を勉強するのは、将来に向けてさまざまな分野を見ていくためです。「数学は苦手だけれど、国語は楽しくて好き」「就きたい職業があるから、この分野を研究したい」というように、勉強を進めていくことで見えていきます。
子どもに勉強してほしいという理想は、自身の経験にもとづいているはずです。自分の考える勉強すべき理由を、自身の経験と共に子どもたちに話してみませんか?受験や就職などに関する成功体験もいいですし、学生時代に勉強が苦手で苦労したことも、素直に話せば共感してもらえるはずです。
理由もなく押しつけるのでなく、まずは自分の言葉で学ぶ大切さを伝えてみましょう。
また広い世界を見るため、たくさんの経験が必要です。子どもが楽しいと思うことを理解し、ときには遊びも大切にしてあげましょう。子どもの好奇心がどう育つかは、両親の影響も大きいです。教科書以上の知識に触れ、好奇心を刺激し、知る楽しさを知ってもらうことが大切になります。
小さいころから本に触れることで、知的好奇心が養われます。図書館や書店などに足を運び、関心のあるジャンルに触れることが有効です。自然や生きものが好きであれば、図鑑を持って外に出ることで知識が身につき、本への抵抗がなくなるでしょう。
また「本物を見る」という体験は刺激的で、外で遊ぶことが大好きな子どもにも楽しいものです。博物館などに足を運び、展示をみたりワークショップに参加することでも、より関心や理解が深まります。
幼い子どもの前には、選択肢がたくさんあります。子どもの興味のあることを話しあうなかで、学ぶべきことや目標が見えてくるはず。好奇心を尊重し、自分で選択していく力を身につけることが大切です。勉強という堅い考えは一度置いて、知らないことを知る喜びと、関心のある知識を身につけてみましょう。
(執筆:林幸奈)