居場所や役割をもつことで、認知症患者は生活への意欲が高まり、元気になっていくと言われています。地域ぐるみで、活動や労働の場所をつくる活動も多く見られるようになりました。
NPO法人シニアライフセラピー研究所は、「シニアライフ(シニアの人生経験)」を活用した「セラピー(療法)」を研究し、地域密着型・共生型デイサービス
「カルチャースクール亀吉」などを運営しています。
中でも筆頭に置かれているのが、
「かめキッチン」と連携した「働く☓キッチン☓リハビリ」プログラムです。かめキッチンは、デイサービス利用者の方々が「美味しくて、どこか懐かしい」料理を提供する、カフェ&ランチ・レストラン。
利用者が一般の人びとに食事を提供し、有償ボランティアとして労働の対価を得ることで、やりがいと誇りが生まれています。
<かめキッチン公式ホームページ>
世界アルツハイマー月間である9月から、
かめキッチンでは認知症当事者が心を込めてつくる、「オレンジ弁当」販売されています。月曜日から金曜日(祝日を含む)の11時30分ころから販売される、人気の日替わり弁当です。
<認知症当事者の方々が心を込めて作った「オレンジ弁当」を販売しています>
オレンジ弁当と販売の様子
「高齢化社会や認知症といった、これまでの日本を支えてきた方々を問題扱いすることは悲しい」。
地域活動の新たな形として、高齢者の知恵や技術を活かしたいと、シニアライフセラピー研究所は考えています。高齢化や認知症の人が活躍できる場所は、将来自分や身近な人が生活しやすい社会につながるはずです。
カフェやレストランは、私たちも利用できる形です。みなさんの地域でも、こうした活動が行われているかもしれません。
気軽な参加で、さまざまな人たちと共存できる社会をつくっていきませんか?