街中で日本人に話しかけられても緊張しないのに、外国人だとドキリとする。自分と違う色の髪や瞳の色から、意図せず「自分とは違う人だ」「英語や外国語で接しなくては」と意識しているのかもしれません。
また「外国人だからこう」「この国の人だからこう」と、話す前から国柄やイメージで相手を判断してしまう人もいるのではないでしょうか。しかし私たちの性格や個性も、日本人というだけでは説明できませんよね。
。自分が「よくわからないけど、こうなんじゃないか」「話しかけにくい」と思うことがあるように、相手にとっては日本人が「生魚を食べるなんて驚いた」「曖昧な表現が伝わりにくい」と不思議な外国人になっている。そんな日本人に、勇気を出して道を訊いたのかもしれませんよね。
駅で困っていそうな外国人を見かけたが、話しかけるのをためらってしまった。さまざまなシチュエーションで「あれ?」と思う機会はあります。
- 券売機、地図の前で立ち止まっている
- 整列乗車などで、周囲と違う動きが見られる
- 料金所で支払い方法がわからず、戸惑っている など
多くの場合は、やり方を知らない・もしくは自分の国と異なることが、背景にあるのではないでしょうか。「リュックサックは前に抱える」「降りる人のために道をあける」といった電車の乗り方は、言葉では説明されていないものの、当たり前となっていることですね。
「知らないなら仕方ない」「大したことではない」「誰かが助けてくれる」と、
見て見ぬふりをしてやり過ごすのも、少し不親切に感じます。もし自分が海外に行って、知らないうちにマナー違反をしていたら「誰か指摘してくれればいいのに」と思いますよね。どうしても直せない場合もあるかもしれませんが、「日本ではこうしていますよ」とは伝えた方がよいのではないでしょうか。
マナーによるトラブルや、交通ルールの違いによる事故が起こるケースもあります。
その前にちょっとした声掛けで、未然に防げればいいですよね。そこで気になってしまうのが、やはり言葉の壁。しかしコミュニケーションには、言葉以外の方法もあります。
言葉がわからなくても、積極的な姿勢が大切
私は街中で、さまざまな人からよく声をかけられます。英語も下手ですが、英語圏ではない国の方に道を訊かれることもあり、身ぶり手ぶりや地図を使って必死に説明します。
私たちに足りないものは、語学力より、積極的な姿勢なのかもしれません。「自分の語学力では対話できない」と遠慮する人も多いようですが、
言葉がうまく伝わらない・理解できない場合でも、コミュニケーションを助けるツールはたくさんあります。
言葉が聞き取れても、行き方を知らない場合もあります。知っている情報を、はっきりと伝えましょう。
空気や雰囲気をよくしたい日本人は、その場の会話を円滑に進めようとしますが、「ずっと笑っていて感情がわからない」「こちらの話は伝わったのか」と思われる場合もあります。
曖昧な表現は不安になるかもしれない、と考えてみてください。間違いを恐れすぎず、情報を届ければ、思いやりは伝わります。
言葉がわからない、文化の違いがあるのはお互いさま。しかしそうした壁を気にせず、個人と個人で対話できるのが、本当の多様性社会ではないでしょうか。「外国人だからこう」というイメージをなくすため、一人ひとりの意識から変えていきませんか?
この記事のまとめ
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海外の人と話すとき、言葉や文化の違いで壁を感じていないか
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目の前の人を外国人としてではなく、個人として接しよう
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困っている・トラブルにつながりそうな場面では、ひと声かけよう
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言葉以外のコミュニケーション手段も取り入れよう