2020.11.04 17:00

価値観の違いは対立をもたらすもの?
お互いの意見がよい刺激になる関係をつくるには


「なんだか憂鬱……」心の疲れをとるコツは?

(執筆:林幸奈)



人間関係において、価値観は重要視されます。とくに結婚相手など、長くつきあう相手とは価値観の合うことは絶対条件であり、逆に異なる価値観は、仲違いの原因になりやすいようです

仕事などひとつのものをつくる上でも、さまざまな人と対話して進めていく必要があります。価値観が対立すると、人間関係だけでなく、物事を決定できない・作業が進まないといった影響があるでしょう。

最近はSNSの発達や趣味の多様化から、「気があう人とだけつきあえばよい」と考える人が多いと感じます。しかし「趣味の合う友人同士で集まると、どうしてもある人と意見が合わない。一方で年代や趣味が違うのに、意見のあう職場の上司がいて……」といったように、価値観があう・あわない基準は難しいものです。興味や関心とも違う価値観とは、そもそもどんなものなのでしょうか?


価値観の違いはどこに現れる?

価値観とは、「なにに価値があるとするか」の考え方です。評価や行動に現れ、さまざまな選択の場面で活かされるため、その人の人生をつくっていくものになります。経験や周囲の人が影響するため、年齢や育った環境によっても異なるものです。

価値観が異なると
  • 好き・嫌いのポイントが違う
    例:スキンシップを積極的にとりたい、苦手 など
  • 自分が守ってきたルールに差が出る
    例:時間にルーズ、厳格 感染症対策・震災への危機管理  金銭感覚 など
  • ほしいものが違う
    例:相談に対してアドバイスがほしい、共感がほしい ひとりにしてほしい、一緒にいたい など 
私は相手を気遣っているのに、思いやりが伝わっていない。我慢していることに気づいてくれない、もう少し察してほしい。価値観の違いによって、さまざまな場面で温度差のようなものが感じられます。わざとでなくても「自分が大切にされていない」と感じられ、無意識に誰かに傷つけられる、逆に傷つけることもあるのです

しかし向き合い方次第で、異なる価値観はメリットとなります


異なる価値観も、受け取り方次第でよい刺激に

意見の衝突に対し、「もう少し自分に寄せて欲しいな」と感じることはあります。しかし相手は、自分の知らない環境でつくられた価値観から物事を選択しているため、変えるのは難しいことです。そんなときは、「こうあるべき」という考えをやめ、相手の意見を受け取ってみましょう

異なる価値観は、今までにはない経験や考え方に気づき、よい刺激になります。「こんな考え方もある」とわかることで、偏っていた思考が変わります。新しい意見は、新しい方法や可能性を広げるためのデータ、自分だけでは気づかなかったアドバイスとして、自分が助けられる場合もあるのです。

相手の意見を聞くと、「自分の考えはこうだ」と、あらためて見つめ直すことにもなります。さらに掘り下げると、「自分にはこんな考えもできるのか」と、新しい自分を発見するきっかけにもなるでしょう。

異なる価値観は、自分と無関係なものではなく、取り入れることで自身の価値観にも柔軟な変化があるかもしれません。積極的に意見を受け入れられる人は、どんどん話したい・意見を聞きたいと思える人になっていきます。価値観の違いに気づいたときは、新たな発見だと捉えてみましょう。

価値観の違い

自分の価値観はどのくらい主張する?

自分の価値観を、どのくらい主張するかも重要です。互いが意見を譲らないと対立してしまいますが、主張がまったくないことも、相手を困らせます。人に合わせてばかりいると、
  • 1人では、物事を決められなくなる
  • 他人軸で動くため、思い通りにいかないことが増える
  • 相手がどうしたらいいか、わからなくなる
  • 意見や自分らしさのない人になる

自分の主張が強いと、人が離れていくのは怖いと考える人もいますが、似た価値観や自分を受け入れてくれる人が集まりやすくもなります。あわせられることはあわせ、譲れないものは主張する。納得できるまで平等に意見を出し、刺激を与えあう関係が理想です

大切なのは、価値観をあわせるのではなく、異なる価値観を認められる関係です。世の中たくさんの人がいて、おなじ数だけ価値観があります。「この人はこう考えているんだ。自分はどうだろう?」と、苦手意識をもたずに触れてみてください。



この記事のまとめ
  • 価値観の違いは、対立の原因になる
  • しかし受け入れることで、新しい発見にもなる。前向きに取り入れよう
  • 平等に意見が言える関係をつくろう
  • 価値観をあわせるより、違う価値観を受け入れることを大切に

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