2020.10.13 15:00

ストロング系・オンライン飲み会の危険性とは?
飲み過ぎる前に、原因や心の声に注目しよう



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(執筆:SOCIO編集部 林幸奈)

外出自粛でお酒の量が増えた人、多いようです。今年5月、自粛要請やお店の営業休止によって、外出時の飲酒代は昨年の同月より88.4%減少しました。一方で、チューハイ・カクテルの需要は52.6%増えています。
<参考:総務省統計局/新型コロナウイルス感染症により消費行動に大きな影響が見られた主な品目など>

最近ではビデオ通話を使った「オンライン飲み会」が注目されています。終電や閉店の時間、人の目も気にせずお酒を飲める気軽さがあるようです。またテレワークの導入により、働き方と同時に時間の使い方にも変化がありました。通勤・帰宅時間がなくなったことにより、18時に仕事が終わるとしたら、その瞬間から自由時間となります。「早い時間から飲めて、帰る時間を気にしなくてよい」と、お酒が好きな人にはうれしい環境になったようです。

しかし、明るい話題だけではありません。時間の制限が少なくなり、翌日に記憶がなかったり大量の空き缶を見つけたりして、恐ろしい気持ちになったケースも聞かれます。感染症による不安も強まっている現在、不安を解消するためにお酒を飲む人、仕事が自宅待機になり、昼からお酒を飲んでいる人もいるようです。

コンビニなどで帰るお酒を家で飲んでいるくらいでは、深刻なことにはならないだろうと考える人もいるかもしれません。しかしアルコール依存症の手前は、大量飲酒や乱用などの、問題がある状態からなります。依存症の手前で、お酒の飲み方に問題が見られる状態をプレアルコホリックといいます。

プレアルコホリック状態とは
お酒を飲む機会が増えた人はぜひ、最近見られる依存症の背景や傾向、適切な飲み方について見ていきましょう。



最近注目される「ストロング系」の危険とは?

自宅で過ごす時間が増えたことにより、たくさんお酒を飲みやすい背景があります。ほかにも最近では、ストロング系チューハイに注目が集まっています。9%の度数がありながら、フルーツが入っていて飲みやすく、安さも魅力です。手っ取り早く酔えると話題で、「つらいことがあったら、ストロング系を飲む」という声がネット上でも見られます。ちなみに厚生労働省によると、「節度ある適度な飲酒」にあたる1日の純アルコール量は、約20gにあたります。

純アルコール量の計算式
  • 飲料の量(ml) × アルコール濃度(度数/100)×アルコールの比重(0.8)
<参考:厚生労働省/健康日本21 アルコール>

5%のビールだと、500mlが適度な量で、弱い度数でもたくさん飲めばアルコール量は当然増えていきます。計算してみたところ、アルコール度数9%の飲料は、約277mlが適度な量だと判明しました。しかし店頭に並ぶ缶チューハイは大きいもので500ml、小さいものでも350mlが多く、1本飲むだけで適度な量をオーバーしているのです。

ウイスキーなど度数の高いお酒であれば、お酒に弱い人は飲むのを遠慮したり、少しずつ飲もうと考えたりするでしょう。しかし飲みやすい味、手ごろな価格の親しみやすいパッケージの缶チューハイは、気軽な気持ちで飲めます。飲み過ぎてしまい、アルコール中毒や異常酩酊も起きるケースがあるのです。


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飲みやすい環境と、手軽で強いお酒。楽しく飲めていればいいのですが、仕事や生活に悪い影響が出るのにやめられず、自分がコントロールできなくなってきたら、依存症のはじまりかもしれません。「気がつけば毎日飲みすぎている……」となる前に、まずは原因を考えます。


「やめられない」の前に、原因ごとの対策を

お酒が好きで、つい量が増える。つらいことがあるから、お酒に酔っていい気分になりたい。飲み過ぎてしまう背景には、このふたつがあるのではないでしょうか。

「好きでやめられない」という人は、断酒ではなく減酒からはじめます。夕食時や休みの日だけと行った時間、厚生労働省の提示する約20gを目安にした量を決めていきます。少しずつ減らしていき、ゆくゆくは適量もしくは断酒を目指すのも効果的です。お酒が飲みたくなったら、代わりに炭酸水を飲むなど、代用品があると気分転換によいですね。自分の飲酒を振り返ってみましょう。

不安からくるストレス発散・不眠解消のためにお酒を使っている人は、ぜひ心にある不安に気づいてください。もちろんお酒から離れる必要はあります。しかし原因がわからないと、先ほどあげたように炭酸水を代用してお酒から離れるなどしても、「不安だから炭酸水を飲もう」と、今度は炭酸水依存になってしまいそうです。誰にも知られずお酒を飲んで不安を解消する人は、周囲に心配をかけたくなくて、相談できない優しい人ではないでしょうか。依存症になると、どんどん周囲に相談しにくくなり、医療機関での治療が必要になります。「自分は大丈夫」「こんなことで相談できない」と思い込まず、まずは心の声に耳をすませましょう。

なにかを「やめたいのに、やめられない」、そこから自分や周囲に不都合の生じる状態が依存症です。危険ドラッグやギャンブルなど、普段なじみのないものから影響するイメージが強いかもしれませんが、コンビニで購入できるお酒にも危険は潜んでいます。やめられない状態になる前に、「つい量が増える」と感じたときは、原因や心の声に目を向けてみましょう。


この記事のまとめ 
  • 家でお酒を飲みすぎる、不安から飲酒量の増える人が多い
  • 最近は手軽に飲めて度数が高い「ストロング系」が、新たなアルコール中毒の原因となっている
  • 原因を探り、減酒や悩みの解消を試みよう
  • 早い段階で、自分の変化に気づこう
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