平成31年3月「避難勧告等に関するガイドライン」が改定され、住民は自らの判断で避難行動をとる方針が示されました。住民がとるべき行動を理解しやすくなるよう、自治体や気象庁などの情報を用いて、警戒レベルが表記されます。5段階警戒レベルは、3で避難に時間がかかる人(高齢者など)とその支援者が避難を開始し、4ですべての人が速やかに避難する「避難勧告」とされます。
<参考:気象庁/防災気象情報と警戒レベルとの対応について>
避難が必要になった際は、まず避難所に行く前に、検温や健康観察をします。感染拡大防止のため自宅療養者、せき・熱などの症状や基礎疾患がある人は、トイレや共有スペースをわけ、隔離が必要になるのです。体調に不安がある場合は運営者に申告し、健康観察は毎日行いましょう。
<参考:内閣府防災/新型コロナウイルス感染症を踏まえた災害対策のポイント【第1版】>
新型コロナウイルスは人の飛沫から感染するため、人との密接・対面を避ける工夫が必要です。他の人と向かいあわないために、
◯人との距離を2メートルほど保つ
◯密接した状態での会話は避ける
◯マスクを常時着用
◯背を向けて座る
◯ダンボールで間仕切りする
同様に注意の必要な場所が、飛沫が落ちやすい床です。定期的な清掃を心がけ、ダンボールなどを利用して、床に直接寝る・座ることは避けましょう。熊本県など多くの避難所では、ダンボールベッドが作成、導入されました。共有スペースの清掃・消毒も重要です。換気や手洗い・手の消毒も常に心がけましょう。
感染症対策と避難、どちらも「自分はどうするのが安全か」が最優先となります。持ち出し品や備蓄と一緒に、事前に住んでいる場所で起こりそうな被害を想定して、避難経路を思い描くことが必要です。小さな地震が続く日や、強くなりそうな雨。災害はいつか起こるかもしれないと認識し、準備を進めましょう。
この記事のまとめ
✔︎ 食料品や日用品を3日分(大型災害は1週間分)備蓄し、避難経路を確認する
✔︎ マスク・消毒液・体温計も用意し、体調管理をする
✔︎ 安全な場所への分散避難を考える。ただし、危険を感じたら避難所へ
✔︎ 避難所では人との対面を避け、感染予防・体調管理を徹底する
(執筆:林幸奈)