2020.04.07 14:00
悪意ない拡散がフェイクニュースを現実にする?
フェイクが広がる前に止める、正しい情報の見分け方

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新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、小・中・高等学校が休校となり、自宅勤務・時差通勤をしている人も多い。

イベントの中止が相次ぎ、街は普段より閑散としていて、東日本大震災の自粛ムードを思い出す。

東日本大震災では、全国的に大きな混乱が見られた。千葉県市原市のコスモ石油千葉製油所の火災により「有害物質が雲などに付着し、雨などといっしょに降る」という、フェイクの書かれたチェーンメールが回ってきた記憶のある人も多いだろう。

熊本地震の際には「動物園のライオンが、檻から逃げ出した」というツイートが出回った。ライオンが逃げる写真も同時に広まり、信憑性が高いように思われたが、投稿者は偽計業務妨害の疑いで逮捕された。

現在「お湯を飲めば予防できる」「誰が感染した」など、コロナウイルスに関するフェイクニュースが多く出回っている。トイレットペーパー買い占めも、元々は「トイレットペーパーは製造元の多くが中国だから、今後品薄になる」という情報がきっかけだが、実際の生産元はほとんどが国内だ。

しかし不安になった人が店頭で大量に買い求め、本当にトイレットペーパー不足が起こった。非常時には不安がつきまとい、関連する情報には真偽を問わず飛びついてしまう。

間違った行動に出たり、誰かを困らせたりしないため、どうしたらフェイクニュースに騙されないかを考えていく。

フェイクニュースに騙されやすい人の特徴は?

「店頭からトイレットペーパーが消える」
「有害物質の雨が降る」
「ライオンが逃げた」

フェイクであるものの、実現したら危険であり、緊急で回避すべき内容だ。こうしたニュースは、非常事態が発生して間もない、情報が少ないときに発信され、「人から聞いた」「〜らしい」という曖昧な表記がよく使われる。

冷静に考えれば嘘だとわかるかもしれないが、不安な人の心を動かしやすい。ここで、どんな人がフェイクに引っかかってしまうかを考える。

◯ 得をしたいと思っている人
「店頭から消える前に買っておきたい」など、人より得をしたいと考える人は注意が必要。自分に得がある情報の場合、デメリットとなる情報は無意識にシャットアウトしている可能性がある。

◯ 人目が気になる人
仲間はずれや、人と違うことを恐れる人も「みんなが買っているから」「みんなが信じているから」とフェイクにはまっていく。仲間内で情報を拡散することも、こうした心理からきている。

◯ 過剰に自信がある人
「自分は絶対に騙されない!」と思っている人こそ、一度信じたものを曲げにくい。
ほかの情報や人の意見を聞かず、フェイクにはまってしまうという。

信じる人が多いほど、混乱や事実化に繋がり、周りが信じていると「それは間違っている」と言いにくい。一人ひとりがしっかり見極め、ときには勇気を出して声を上げる必要がある。



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非常時に気をつけるべき・信頼すべき情報とは?

フェイクニュースは、どこが発信源かわかりにくいケースが多い。大きな問題になった時には、発信したアカウントが削除されていることもある。インターネット上に気になる情報があるときは、誰による発信であるかを確認しよう。

フェイクニュースが拡散されやすいSNSの代表Twitter。過去の書き込みを見ると、どんな人物で、今までどんな情報を発信してきたかがわかる。

◯フォロー・フォロワー数が少ない
◯ツイートの頻度が低い
◯アカウントの保有期間が短い

といった特徴のあるアカウントが、一時的に拡散されている場合は、注意が必要だ。また画像が添付されていると、信憑性が高まる。それもフェイクニュース用につくられたものや、関係のない画像が持ち出されている可能性もあるため、注意して見よう。

非常時の情報は、官公庁など行政機関のホームページが信頼できる。今回のトイレットペーパー不足についても、経済産業省は「現在も通常通り生産している」と発表している。話題になっている会社や人物がある場合は、そこから直接発信されてている情報を確認しよう。

東日本大震災のチェーンメールについては、コスモ石油が否定した。情報が出回る非常時はSNSを過信せず、あやしい情報が広まっていると感じたら、一次情報を確認する。普段から、信頼できる情報源を見つけておこう。



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フェイクを拡散してしまう人の心理

なにより発信源が信頼できない情報は、拡散しないことが一番だ。

人は新しいことを知ったとき、「他の人にも知らせたい」という気持ちが起こる。学校が休校になったり、自宅勤務になったりすると、人に会う機会が少なくなり、なおさら誰かに知らせたい・不安を共有したいという思いが強くなる。


またSNSでリツイート・いいねをしている人は、情報の内容を見ていない場合が多いという。真偽を確かめず拡散したことで、信じて行動する人の元に情報が届くのだ。誰かの情報を共有・拡散することは、とても気軽にできるが「自分が誤った情報を広めるかもしれない」という意識を持とう。

フェイクニュースの発信により、過去には逮捕者も出ている。しかし、フェイクニュースはなくならない。非常時には混乱した人々から多くの情報が飛び交い、悪意のない「広めなくては」という気持ちから拡散され、買い占めや事件が起こった。

誰かに知らせる前に、それが本当に正しい情報かを考える。
混乱するときだからこそ、情報源をしっかり確認し、信頼できる情報だけを身の回りに集めよう。

(執筆:林幸奈)



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この記事のまとめ 

✔︎ 非常時、危険で緊急性のあるフェイクニュースが信じられやすい

✔︎ 得をしたい人・人目が気になる人・自信過剰な人が、フェイクニュースを信じやすい

✔︎ なにか情報が広まったときは、一次情報を確認する

✔︎ あやしい情報は拡散しない

 

今回のコメンテーターからのご意見
大井俊一(おおい・しゅんいち)
九州大学農学部農芸化学科卒、農学博士取得。化学系製造企業にて研究開発、学術面での営業支援に従事した後、社員研修講師、講演活動を行った。『リーダーシップ: 組織を支えるリーダーへのメソッド』の著者。

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フェイク情報はビジネス活動の中で日常的に遭遇する。二つの状況を考えてみたい。

① 組織の空気づくり組織が意図する方針や規範を組織内に浸透、徹底させるためのプロパガンダの一環として、好都合な修飾された事例、真実と思い込んだ事例を、口々に強調し、組織の空気を一気にあるいはじわじわと醸成させていく場合がある。
対策は、その空気が事業目的や企業・商品ブランドにとって良い方向であれば、疑わしくともコンプライアンスの許す範囲で黙認する。フォローもする。逆に全体思考から悪い方向に向かうと判断すれば、逆方向へのフェイク情報をもって逆噴射させる。


② 実施結果の歪曲と目標再構築への影響例えば売上が低迷している営業担当者が市場分析するとき、顧客の言葉を脚色したり忖度して本当はこうだと、重要顧客の購買低下原因と今後の急速回復の理由を述べることがある。顧客の実態と異なっていても、ユニークな発想の努力目標かもしれない。
ある期間成果を見守る。何度も同じ失敗をくり返すなら、責任者は市場現場に出て、事実確認をする。対象顧客のマーケティング上のセグメントに入る顧客群を幅広く取材して実態を把握し、抜本的な戦略変更を企画する。
コメント: 1
  • #1

    入野守雄 (火曜日, 12 5月 2020 17:30)

    日本は偉大なる共産主義国である。ロシアが日露戦争で軍事力経済力が10分の1の日本に負けたのは天皇のため命を投げ打って向かってくる日本兵が居ることを認識し、天皇制反対で日本共産党を立ち上げた。従って国会開催の天皇出席出行事に欠席する。
     戦後マッカーサーが東大に共産主義者を送り込み、日教組を立ち上げ教育を受けた日本人が支配者になり日本は崩壊を始めた。12歳の平成上皇を家庭教師で教育したのがクエーカー教徒のサリバン女史である。これらで日本は米国の属国に成り下がった。