2020.04.28 16:00
話し合いと相手への尊重で見える家事分担の理想
家事を一人で抱え込んでいませんか?

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自分が毎日、どれほどの時間を家事に費やしているか、考えたことはありますか?

平成28年の調査によると1日の家事に費やす時間は、男性が44分、女性が3時間28分とされています。
<参考:総務省統計局/平成28年社会生活基本調査 生活行動に関する結果 結果の概要>


共働きの家庭が増え、家事の分担は以前よりは進んでいますが、女性の方が長い時間を拘束されているのが現実です。熱心に家事をする母親を見てきて、それを当たり前だと思う人もいるのかもしれません。家事は女性がすべき・女性の方が得意というイメージもいまだ強く、家事は女性に偏りがちです。

定年退職を迎えた家庭では、お互いが家にいる時間が増え、前まで気にならなかったことが目に入るようになるといいます。男性が家事に意見するようになった、食事の回数などから定年前より家事が増えた、という声もあり、それがストレスになることもあるようです。

また「老後、自分になにかあった時のために」と家事をパートナーに教えようと試みても、定年後からではうまく習慣化できず、もっと早くやればよかった……と後悔するケースもあります。夫婦のどちらも家事ができるようにするには、早くからの分担・協力が欠かせません。

家事の分担は、夫婦関係を左右する大きな問題です。しかし「今日から、あれとこれをやって欲しい」と伝えるだけでは、分担にはなりません。共働きの定年退職前と、二人で過ごす定年後。専業主婦や、育児休暇中の家庭。家事分担の理想は、家庭によって違うのです。

「家事の大変さは理解しているけれど、なにをすればいいかわからない」「自分にはうまくできない」と思っている男性も多いのではないでしょうか。家事によるストレスや、夫婦のすれ違いを軽減するにはどうしたらいいか、考えてみましょう。

パートナーに家事の大変さをわかってもらうためには?

あなたにとって、家事にストレスを感じる一番の理由はなんでしょうか。

◯分担がうまくできていない
◯時間がたりない
◯終わりが見えない

ポイントはさまざまだと思います。


また令和元年度の世論調査では、「男性が家事・子育て・介護・地域活動に参加していくためにはどのようなことが必要か」という質問に対し「夫婦や家族間でのコミュニケーションをよくはかること」と答えた人が59.1%でもっとも多い割合でした。
<参考:内閣府男女共同参画局/令和元年度 男女共同参画社会に関する世論調査 2 調査結果の概要 2.家庭生活等に関する意識について>

「自分も家事をするべき」という男性は多いのです。しかし自分一人で抱え込んでいると、家事のなにが大変でどう解決していけばいいのか、パートナーに伝わりません。「自分だけでやらなくてはいけない」という思い込みを捨て、ここが大変というポイントをきちんと伝えましょう。


共働きではお互い、限られた時間の中での家事分担が必要です。「疲れているときは手伝って欲しい」といったタイミングもあります。家事をちょうど半分ずつわけることが、すべての家庭で有効な分担であるとは限りません。お互い時間にどのくらい余裕があるのかを確認するため、自分の仕事やスケジュール・体調などをしっかり共有する必要があります。

話し合う際は自分の忙しさを主張するだけでなく、相手の大変さを共有し、尊重する気持ちが大切です。また「子どもが急病になった」「お互い仕事が忙しい」「残業が続く」など、起こりそうな緊急時の対応についても、あらかじめ話して対応を考えましょう。

すれ違いを無くし、お互いを理解するためにも、話し合うことからはじめてみませんか。



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「名もなき家事」を抱え込まないためのルール

パートナーに対し、「やることはたくさんあるのに、気づいてくれない」と思っていませんか?実はそれ、やるべき家事を把握できていないだけかもしれません。

「名もなき家事」という言葉があります。たとえばゴミを指定の場所まで持っていく作業は、ゴミ出しです。しかし、ゴミ出しをするまでには、ゴミを分別したりまとめたりという工程があります。「名もなき家事」とは、こうしたささいなものです。

家事に終わりが見えない、負担が誰か一人に偏ってしまう原因は、ここにあります。あまりにも日常的になりすぎていて、説明をしていない工程はありませんか?家事を分担する前に、工程をすべて書き出し分析することによって、自分にしかできないことや不足がなくなります。なにが必要で、誰がどこまでやるかを細かく決めましょう。

また普段の生活の中でも
◯どこになにを置くか、あらかじめ決める
◯使ったらもとの場所に戻す
といったことを徹底すると、片づけや家事が楽になります。

「これだけは大切にしたい」という必須事項を確認し、必要なさそうだと感じることは、思い切ってやめてみることでも「名もなき家事」は減らせます。ルールを決めて家事をルーティン化し、工程を減らしてやりやすしていきましょう。


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やる気が出て習慣化する家事の教え方

一人暮らしの経験がないといった理由で、家事に慣れていないパートナーには、ていねいに教え、習慣化していくことが大切です。定年後すぐにいきなり家事を分担するよりも、仕事をしている間から時間をかけて、徐々にできることを増やしてもらうことが必要だといいます。

最初は買い出し・ゴミ出し・簡単な料理など、やりやすいものからはじめましょう。一通りやってみることでハードルは下がり、大変なポイントや、やり方を確認できます。その中から得意不得意を見極め、分担をしてみると、家事への苦痛は減っていくでしょう。


また家事をしてもらうにあたり、ささいなことでも感謝の気持ちを忘れず、しっかり言葉にすることです。お互いを尊重し、役割や大変さを自覚することにもつながります。教えるからには、自分のこだわりをすべて伝えたい、という人もいるかもしれません。

しかしやりやすさやこだわりは人によって違うため、任せた家事については、相手のやり方は尊重しましょう。うまくいかないときは、改善策を一緒に考えます。自分のやり方を押し付けず、相手の意見を聞く余裕が大切です。


家事の分担により心の余裕ができ、夫婦の関係はよりよくなります。ストレスが少なく協力しやすい環境を、一緒につくっていきましょう。



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この記事のまとめ 

✔︎ 家事の大変なところをパートナーに伝えよう

✔︎ 工程を書き出して、ルールをつくり、「名もなき家事」は減らそう

✔︎ スケジュール・やり方については、相手を尊重しよう

(執筆:林幸奈)

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