2020.07.03 15:00
「今の仕事で大丈夫?」コロナ転職を考える前に
不安を整理して伝え、自分にできることを見つけよう

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新型コロナウイルスの感染拡大により、人びとの行動は制限された。世界的に経済的影響が出ており、金銭的な不安が出ている人も多い。

家計調査(二人以上の世帯)によると、2020年4月の消費支出は前年と比べて11.1%の減少が見られた。前月と比べても、6.2%減少している。
<参考:総務省/家計調査報告>

自粛を迫られた飲食店や個人経営の店舗が、次々閉店に追い込まれるニュースも耳にする。6月5日現在、雇用調整の可能性がある事業所数は35,482事業所、新型コロナウイルス感染症に起因する解雇等見込み労働者数は 20,933人となっている
<参考:厚生労働省/新型コロナウイルス感染症に起因する雇用への影響に関する情報について(6月5日現在集計分) >


経済的不安が大きく、先の見えない中、「自分の仕事は大丈夫だろうか」と考えている人も多い。職を失う「コロナリストラ」が問題視され、新たな職探しが難しいと予想される一方で、現在の仕事を手放す「コロナ退職」の需要も増えているという。

明確に変えたいポイントがある人も、漠然とした不安があるまま仕事を続けている人も、今考えたいことはなんだろうか。

コロナ転職を考える背景にあるものは?

感染予防のため、人と人との接触を減らすことが求められた。とくに満員電車は、密閉空間で人が密集する。電車は混雑が緩和し、時間差通勤・在宅勤務を導入した企業も多い印象だ。

しかし職種によって在宅勤務が不可能だったり、対面でのコミュニケーションを大切にしている企業もあり、そんな中で「どうしてこの会社は、非常時に対応してくれないのだろう」と不満をもつ人もいる。

また在宅勤務を急に導入した企業では、設備や仕組みを整えるのが間に合わなかったケースもある。コミュニケーションについても、チャットやメール・オンライン会議に方法が変わり、相手の表情や気持ちが読み取りにくくなった。「プライベートと仕事の切り替えが難しい」「かえって残業が増えた」という声もあり、慣れない環境での仕事に、ストレスを感じる人も多い。

その中で、経済が悪化しているニュースを目にし、さらに不安が広がっている。社内にいることで理解していた、他部署とのつながりや企業全体の現状も見えない状況で「自分の会社は大丈夫なんだろうか?」と考えてしまう。

こうした人びとのモヤモヤが、「コロナ転職」に繋がっている。しかし現在は人手不足から、仕事がない状況に変わっている。気軽に退職をする前に、見直すことはないだろうか。


働き方や会社への不安はどう対処する?

まずは、自分にとってなにが不安か、今なにができるかを書き出して明確にしよう。現在仕事に不安を抱いている人は、さまざまなパターンがあるだろう。

◯ 今までと異なる環境で、仕事を進めることへの不安
◯ 危機管理や経営など、会社への不安
◯ 職を失ったらどうしようという、自分への不安

不安が明確になったら、解決したい優先順位をつけるとわかりやすい。
「以前はいつも上司が隣にいたが、今はわからないことを質問しにくい」などの場合は、相手と今まで通りの関係でいられるよう、コミュニケーションを続ける必要がある。在宅勤務は、仕事において態度より結果が見える環境だ。自分の役割を考えモチベーションを維持するためにも、会社や他者とのつながりを意識しよう。

仕事の成果・現状を報告する、わからないことは相談する、というタイミングを決めるとやりやすい。スムーズな業務のため、エラーや緊急案件は素早い対応を優先し、隠さずに報告しよう。

さらにコミュニケーションによって信頼を築き、危機管理や勤務形態への希望、経営はどうなっているのかなど、自分だけではどうにもできない部分を上司に相談・依頼できる環境が理想だ。

非常時に限らず、働き方や会社への心配が出てくることは、今後もあるかもしれない。そんな時こそ周りに相談し、コミュニケーションや信頼を大切にしながら、自分にできることを考えて仕事を進めよう。


それでも転職したい人が見直すことは?

「経営や働き方の相談をしたけれど、返答がいまいちだった。もう転職するしかない」
と考える人もいるだろう。「会社の将来に不安を感じたから」と転職する人は多く、平成27年の調査では、転職者全体の24.2%に及ぶとわかった。
<参考:厚生労働省/平成27年転職者実態調査の概況 離職理由>

どうしても転職したい場合、次に頭に浮かぶのは「仕事がなくなったあと、どうしよう」「自分のスキルで大丈夫か」という自分への不安だ。不安があるうちはすぐに行動せず、自分にできることや将来どうなりたいかについて考えてみよう

また今後の転職活動は、スキル重視になっていくとされる。「特別なスキルはない」と思っている人もいるかもしれないが、仕事で使ってきたコミュニケーションや一般常識は、どんな職場でも必要なスキルとなる。今の自分にできること・得意なことを意識してみよう。

自粛ムードが続き、外出が減っているこの時期に、オンライン講座などを利用して、将来を見据えてスキルを身につけるのも有効だ。転職活動のために資格取得を目指して勉強する人も多いが、取得した資格の数や地名度で安心をするのは危険かもしれない。必要なスキルや資格は、職種ややりたいことによって違う。自分に本当に必要な知識は何かを考え、専門性を高めていこう。

非常時や環境が変わった時は、不安で頭がいっぱいになる。そんな時こそ自分の気持ちや環境を見つめ、今できることや必要なものはなにかを考えよう

この記事のまとめ 

✔︎ コロナ禍の経済影響により、自身の将来や勤めている企業に不安を抱く人が増えた

✔︎ 働き方の変化により、新たなストレスが生まれた

✔︎ 周りと相談しながら、自分にできることを考えて仕事を進めよう

✔︎ 転職・スキルアップについても、自分を見つめて今できることや必要なものを考えよう

(執筆:林幸奈)

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