2019.11.15 14:00

第一章
子供の「自ら学ぶ姿勢」を引き出すためには
深津朝雄(栃木県現代詩人会・会員)


こころの原風景を詩として描写しつづけている深津朝雄さん(栃木県現代詩人会・会員)は、国語教育のパイオニア・大村はま氏から影響を受けたという。


【大村はま氏の功績】
国語教育の実践家。98歳で亡くなる直前まで「教えるということ」に情熱を注いだ。

新聞記事をもとに研究された教材は「大村単元学習」と呼ばれ、国語教育を体系的にまとめた。

読解力の本質をとらえた教育法は、現在の「総合学習」や「評価の観点」の組み立てに影響を与えた。

『教えるということ』共文社、『新編 教えるということ』ちくま学芸文庫、『日本の教師に伝えたいこと』ちくま学芸文庫など著書多数あり。
大村はま先生の「言葉こそ生きる力を育てる」という教育思想を尊敬しています。

彼女が生涯にわたって実践した単元学習は、読み書きの力をつけ、話し合う態度を育むものでした。

机も教科書もない終戦直後でしたが、古新聞から一人ひとりに合わせて研究された教材は、子供たちの「自ら学ぶ姿勢」を引き出しました。

言葉の力で子供たちの個性を生かす、素晴らしい実践家です。

文部科学省は「学び続ける教師」を求めているが、大村はま氏はいち早くその姿勢を体現した教師である。

近年、教育現場はいじめをはじめとする数々の不適切行為が取りざたされ、ネガティブな内容の報道が多い。

よりよい教育のために海外の事例を指針とすることが多いが、まずは日本における過去の実践家から学び、教師のプロフェッショナルとはなにか、あらためて考える必要があるだろう。

深津さんの日常をあたたかい言葉で表現する力は、他者からの学びを自身の血肉としたからこそだ。


▼ ゲスト紹介

深津朝雄(ふかづ・あさお)
栃木県現代詩人会・会員。
石の蔵: 詩集』の著者。