Episode 2
広い視野で地球の未来を見つめる
人類から欠如した倫理観を取り戻そうとする研究者。


研究者たちが見つめているものは私たちが思う以上に大きい。

エネルギー問題を深刻にとらえ、経済中心から精神中心の文明への転換を訴え続けている村田光平さん(元在スイス大使)は、一人ひとりが倫理観と向き合うべきだという。
私たち人類は、「倫理の欠如」という大きな問題に直面しています。いまの自分に目を向けた利益ではなく、未来にどんな利益を与えられるか、もっと考えていくべきです。

そのために、軍国主義のなごりである競争や対立の父性文化を捨て、調和と連帯を大切にする母性文化へ転換するときではないでしょうか。

とくに未来の利益のために深刻なのは、人類や地球の安全にかかわるエネルギー問題です。

必要なエネルギーは自然・再生可能エネルギーでまかなっていき、短期的犠牲を払ってでも原子力エネルギーを使用しない生活様式が求められます。私たちには、その覚悟が必要です。

再生可能エネルギーとは、太陽光・風力・地熱・中小水力・バイオマスなどからつくられるエネルギーで、温室効果ガスを排出しないのが特徴だ。
これは、エネルギー安全保障において有望な国産エネルギーだが、国内の電源構成に占めるシェアは約16%と諸外国と比べて低水準である。(2017年度現在)

コストやルールづくりなど課題はさまざまあるが、社会を維持し発展させていくための重要な電源だ。
参考:資源エネルギー庁

過去の敗戦や福島の原発事故といった出来事を教訓とし、「うばい合えば足らぬ わけあえばあまる」といった少欲知足のこころを持つことが、経済至上主義から精神主義に変わるためのポイントだと考えています。
村田さんは、今の環境問題と倫理観の欠如の問題は切り離せないものだと語る。人類にとって豊かな暮らしとは何なのか、その実現のために必要なことを考え、提唱し続けている。

私たちにできることは、物資の発展よりも大切な、精神の発展に目を向けることだ。

一人ひとりの行動が未来につながることを忘れてはならない。




▼ ゲスト紹介
 村田光平(むらた・みつへい)。
元在スイス大使。