2020.06.30 17:00
コロナ離婚、コロナ絶交はしたくない……。
不安の高まる非常時。大切な人とすれ違わないためには?

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4月7日新型コロナウイルスの感染拡大により、緊急事態宣言が出されました。感染防止のため「不要不急の外出を控える」「人との接触を8割減らす」などの要請がされ、日本全体が自粛ムードに包まれました。

5月6日までとされていた緊急事態宣言は、5月25日まで延長され、「この状況がいつまで続くのだろう」と、人びとに不安が広がっていきます


そんななか、予防に対する意識の違いにより、人びとが対立するようになりました。気軽に外出する人・マスクをしない人は、「予防意識が低いのではないか」という目で見られます。マスクをつけていない乗客がいることから、電車内で口論が起こったり、走っている県外ナンバーの車が傷つけられたり、実害が及ぶ事件も起こっています。

こうした影響は人間関係にもおよび、「コロナ離婚」「コロナ絶交」という言葉が飛びかうようになりました。意識に違いが生じている、フェイクニュースを伝えてきたなどで、印象が変わった人は周りにいませんか?

感情のままに発した言葉で誰かを傷つけないように、考えや伝え方を見直してみましょう。

「今は非常時だから」と不安を認める

「コロナ離婚」「コロナ絶交」は、新型コロナウイルスに対する危機感の違いから生じています。非常時には危機感や価値観などに、今までわからなかったズレが見えるようになるのです。

マナーやルールを守れない人が許せない背景には、 
◯ルールを守ってきた自分が、否定された気分になる
◯心配しているのに、相手がわかってくれない
という気持ちがあります。

しかしうまく伝わらず、すれ違いが生じるのです。

気持ちが高ぶっているときは、相手の気持ちや本来伝えたかったことが、見えなくなる時もあります。まずはひと呼吸おいて落ちつき、自分が守りたいこと・大切なものを見直しましょう

それから相手に伝わるよう、自分の言動や意識で変えられる部分を見つけます。「どうしてやってくれないの?」と責めるのではなく、「感染リスクはまだあるからマスクをした方がいいよ」など、心配していることが伝わるように工夫してみます。相手によって、伝え方は変えてみるのも有効です。

また非常時は、刺激に敏感になりがちです。「今は非常時であり、考えや言動に変化があったかもしれない」と、いつもより繊細になっている自分や相手を認め、お互いの不安が解消できる伝え方を考えましょう。


家族で意識の違い・一緒にいるストレスが出てきたら?

気軽に外出しているのに、マスクや消毒をしてくれない。不要な買いだめをしている。家族であれば、そうしたパートナーと長い期間を共にする必要があり、ストレスがたまります。似たような状況下に、防災意識のズレから生じる「震災離婚」という言葉もあります。しかし非常時に家族がバラバラだと、避難などが必要なときに危険です。

そうならないために、普段から日用品を買い置きするなどの備えがあると安心です。「もし感染したら」「被災したら」どうするかを話し合い、ルールを決めておくと、非常時でも同じ意識に向かって生活できます。

また家族から離れ、自分の時間をつくるのも大切です。「ずっと顔を合わせていると、今まで目につかなかったことが気になるようになった」というストレスは、定年退職後の夫婦にもよくあるケースだそうです。家族と顔を合わせないことは難しいですが、趣味に没頭する、友人と連絡を取ってみるなど、リフレッシュできる方法はあります。

家族は近い関係で、たくさんのことが目に入ってきますが、実は見落としている部分も多いのではないでしょうか。非常時以外でも、言葉にする前にひと呼吸おいて、伝え方を冷静に考えることは有効です。共通の意識と、ほどよい距離を心がけてみましょう


フェイクの拡散で関係を壊さないためには?

非常時には、フェイクニュースがいくつも飛び交います。そんなとき、友人がフェイクニュースをメッセージで伝えてきたら、あなたはどうしますか?

非常時にチェーンメールが回ってきたことで、相手に不信感を覚えるケースは多いです。しかし、メールひとつで相手の印象を変えてしまう必要はありません。「情報が間違っている」と直接的な指摘をすることで、相手に感謝されるケースもあるようです。

真面目で繊細な相手が、非常時に恐怖を抱き、情報を集めていることが心配であれば、さりげなく伝えてみましょう。「心配してくれてありがとう。でもフェイクニュースもたくさん出回っているから、気をつけてね」というように、相手と自分の気持ちをどちらも尊重できると、関係が壊れずにすみます

またフェイクを指摘する、あるいは自身が拡散しないためには、正しい情報を集める必要があります。自治体などの一次情報を大切にし、情報過多にならないよう、ときにはSNSやインターネットから離れましょう。

人間関係にすれ違いを起こすのは、価値観や意識の違いです。しかし違う意見があるからこそ、気づくこともあります。相手の見方を否定せず、自分の見方や意識を変えて受け入れてみませんか。


この記事のまとめ 

✔︎ コロナ離婚・コロナ絶交は、非常時への危機感・意識の違いから生まれている

✔︎ 
まずは自分の大切にしたいこと、伝え方を見直す

✔︎ 一緒に過ごす時間の長い家族から離れ、1人の時間も大切にする

✔︎ 相手の気持ちを尊重して接する

✔︎ 非常時は意識をひとつにする防災・フェイクを見抜く正しい情報が必要


(執筆:林幸奈)

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